1997年、アメリカ合衆国で制作されたSF映画『ガタカ』
SFというジャンルでありながら、アクションシーンは一切なく、ひたすらに人間ドラマを描いた作品です。
遺伝子操作が普及し、生まれながらに優秀な人間があふれ返る中、凡人の身で宇宙を目指す主人公の姿は、多くの見る人を励ました事でしょう。
強い信念とたゆまぬ努力は、生まれ持った才能よりも遥かに強力であること。
そして、「優れていること」と「幸せであること」は必ずしもイコールではないと、競争社会を生きる私たちに教えてくれる作品です。
本記事では、美しく切ない世界観と哲学的なテーマを持つ映画『ガタカ』に散りばめられた名言6選を紹介していきたいと思います。
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作品概要・あらすじ
1997年/106分/アメリカ
監督:アンドリュー・ニコル
キャスト:イーサン・ホーク、ユマ・サーマンほか
評価:4.13点/5点
優秀な遺伝子を掛けあわせて生まれた「適正者」が支配する近未来。
自然出産で生まれた「不適正者」のヴィンセントは、宇宙飛行士になる夢を叶えるため、「適正者」に偽装して宇宙局「ガタカ」に入社する。
だが上司が何者かに殺され、ヴィンセントに容疑が…。
(U-NEXTより引用)
『ガタカ』の名言6選
それでは、「ガタカ」の散りばめられた名言を全部で6つ紹介していきたいと思います。
名言①:「“愛の結晶”として生まれる子は幸せ?」
英語訳
「They used to say that a child conceived in love has a greater chance of happines.」
主人公・ヴィンセントが、物語の冒頭で自分の身の上を振り返る際にこの名言が登場します。
遺伝子操作により、優秀な人間を意図的に作り出すことが可能になった時代。生まれつきのエリートこそが、子供の幸せであると信じられていました。
そんな中、ヴィンセントは両親の「できちゃった婚」から生まれた子供。優秀な遺伝子を備えてはいません。
それでもヴィンセントの母は、自然の摂理に逆らわず、人間の愛から生まれた子供こそが幸せになれると信じ続けました。
いつも「劣っている者」として扱われてきたヴィンセントは、きっと人一倍、人生について考える機会が多かったのだと思います。
その反動で宇宙飛行士という難関を目指している部分も、彼の中にはある気がします。
ヴィンセントの母が信じたものは果たして正しかったのか・・・。その答えを、物語を通して彼はちゃんと見つけだします。
名言②:「無重力状態ってのは、胎内に似てるそうだ」
英語訳
「They say when you're weightless it's the closest thing to being in the womb.」
ヴィンセントの土星行きが正式に決定した日の夜。
お祝いとしてヴィンセントは、今や一蓮托生の関係となったジェロームと共に飲むことにしました。
宇宙について興味を持ち始め、土星やロケットの事を色々と尋ねるジェローム。
そんなジェロームに、夢見るような表情でヴィンセントが返したのがこのセリフです。
ヴィンセントは物語の冒頭で、「星への愛情と地球への憎しみから、宇宙飛行士を夢見るようになった」とナレーションしています。
宇宙へ行きたがる彼の心には、優秀と劣等に分けられ、差別される事がない、母親の胎内にいた頃に対する憧れがあるのかもしれません。
名言③:「私が旅できる惑星は、地球だけ」
英語訳
「The only trip I'll take in space is around the sun on this satellite.」
宇宙局ガタカにおいて、互いに何となく気になる存在であったヴィンセントとアイリーン。
二人が初めて会話を交わした場面での、アイリーンのセリフです。
一見完璧に見えるアイリーンですが、実は心臓に疾患を抱えており、宇宙へ飛び立てる体ではありません。
この言葉には、彼女が持つ遥かな土星へ対する憧れと自分では決してそこにたどり着けない諦念が入り交じっています。
人を好きになるきっかけとして、「自分と似たような感じがするから」というのはよくある事だと思います。
アイリーンが、本来なら「不適合者」であるヴィンセントに惹かれたのも、自分に近い何かを彼の中に見つけたからなのかもしれません。
彼女はヴィンセントが追われる身となってからも、ありのままの彼を受け入れ味方をしてくれました。
アイリーンにとってヴィンセントは、想い人であると同時に、自分の夢を託せる人物でもあったのです。
名言④:「あの時と同じだ。戻ることは考えずに全力で泳いだ」
英語訳
「This is how I did it.I never saved anything for the swim back.」
身分を偽って宇宙飛行士になった兄・ヴィンセントと、刑事として兄を逮捕しようとする弟・アントンが物語の終盤で敵対します。
ヴィンセントに対し、兄弟としての情も残っているアントンは、彼にある勝負を持ちかけました。
大しけの海を、どちらが長く泳いでいられるかで度胸を競いました。
その結果、死を恐れて先に音を上げてしまったのはアントンでした。
遺伝子操作を受け、兄より遥かに優れているはずの自分が負けたことに納得が行かないアントン。
そんなアントンにヴィンセントがあてたのが、この名言でした。
優秀な遺伝子を持つ弟も、意志の強さでは最後まで兄に勝てなかったのです。
ヴィンセントにとっては、先の見えない荒波の中を泳ぐことも、どんな惑星か解らない土星へ飛び立つことも意味は一緒なのかもしれません。
自分の命を顧みない性格は向こう見ずとも取れますが、ヴィンセントにとって、命は志を果たすためにこそあるのです。
名言⑤:「体を貸す代わりに、夢をもらった」
英語訳
「I only lent you my body.You lent me your dream.」
土星へと旅立つヴィンセントに対して、ジェロームが贈ったのがこの名言です。
ヴィンセントが身分を偽り、ガタカに入社するにあたって、彼に血液や尿などのサンプルを提供してくれたジェローム。
彼はヴィンセントには無いあらゆる素質を持つエリートでありながら、決して幸せではありませんでした。
完璧すぎる生まれが逆に重荷となり、自殺を図ってしまったのです。
ジェロームにはヴィンセントが持っていない素質があり、ヴィンセントにはジェロームが失ってしまった夢がありました。
2人はいつしか、互いに欠けているものをぴったりと埋め合える関係になっていたのです。
ヴィンセントは、ジェロームの人生に答えを出してくれた人物でもあったのでしょう。
ジェロームはヴィンセントとの出会いを通して、今まで忌み嫌っていた「銀色のメダル」を受け入れる事が出来ました。
ちょっと皮肉屋であったものの、いつも献身的にヴィンセントを支えてくれたジェローム。
友達というのは「相手の幸せを自分のことのように喜べる存在を指す」のだとジェロームの姿から学びました。
名言⑥:「命は宇宙の塵の中から生まれたという。僕は故郷へ帰るのかもしれない」
英語訳
「They say every atom in our bodies was once part of a star.Maybe I'm not leaving. Maybe I'm going home.」
物語のラストシーン、土星へ旅立つロケットの中でのヴィンセントのセリフです。
宇宙へ向かって飛び立つヴィンセントがそのまま天国へ向かっていく人のようにも見え、何とも胸が締め付けられるシーンです。
作中を通していつも思い詰めたような表情をしていたヴィンセントが、この時初めて、心から安らいだような顔をするのが印象的です。
ヴィンセントはもう地球へ帰る事は考えていないようです。泳ぐ時と同じように、戻る事を考えないのはヴィンセントの生き様なのかもしれません。
まるで神様のように大きなスケールで物事を考えるようになっているヴィンセント。自分の宿願を果たし、悟りの境地にいるのです。
まとめ
今回の記事では、映画「ガタカ」に散りばめられた名言6選を紹介してきました。
考えさせられる名言が非常に多く、勉強になりました。
まだ、映画「ガタカ」を見ていない方は、是非見てみてください!
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